【2023～2024】パチンコ関連事件推移　この異常な事態に政治は関与しないのか…

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2024	21	16

パチンコ関連事件数　※報道で確認できた件数

上記のデータはキャプションにも付けてますが、報道で確認できた『パチンコが関係する事件』の件数です。

報道されていない『パチンコ関連事件』や未遂に終わっている事件なども含めれば、これらは氷山の一角といっても過言ではありません。

2023年は報道で確認できただけでも、年間で202件です。二日に一件は全国のパチンコホール、またはパチンコ・パチスロが関係する事件が発生しているということになります。

2024年は1月、2月ともに前年同月比を上回る事件発生数となっている状況です。

【2024年に起こったパチンコ関連事件】
・2024年1月に起きたパチンコ関連事件
・2024年2月に起きたパチンコ関連事件

パチンコ関連事件に着目しているのは、パチンコ・パチスロというギャンブルがもたらす負の遺産が余りも甚大ではないか？という理由です。

厚生労働省の調べでは、国内のギャンブル依存症者数は320万人とされており、その内ギャンブルのカテゴリー別ではパチンコ・パチスロが突出した数字で256万人とされているのです。

レジャー白書ではパチンコ・パチスロの遊技人口が770万人としていますので、パチンコ・パチスロユーザーの3人に1人はパチンコ・パチスロ依存症を患っているとなります。

ギャンブル依存症は2020年から公的保険適用となったれっきとした病気であり、専門家は「否認の病気」「孤独の病気」とも呼んでいます。

つまりは、パチンコ・パチスロを打つことによって、国が認定している病気にかかる確率が33％もあるという異常な現象が存在しているということになります。

このリスクは余りにも大きいと思うのです。

違法薬物・タバコ・アルコールの危険性は義務教育で学びます。また、タバコ・アルコール類にはパッケージなどに、そのリスクが明示されています。

しかしながら、パチンコ・パチスロは256万人の病人を生み出しておきながら、その危険性やリスクは事前告知していないアンフェアなシロモノなのです。

「ギャンブルにリスクは付き物だろ。病気になったら自己責任だ」という言葉もあるようですが、国内のギャンブル依存症者数が世界で最も多い数になり、「自己責任では片づけられない状況」だからこそ、この病気が公的保険適用となったり、2018年からのギャンブル依存症対策基本法施行に繋がったのではないでしょうか。

パチンコ・パチスロに全く関りのない国民の社会保険料の一部が、ギャンブル依存症の治療にも充てられている。つまりは、パチンコ・パチスロにのめり込んしまいギャンブル依存症になってしまった人を多くの国民が負担しているということです。

これは、パチンコ・パチスロを打つ人が悪いのでしょうか。それとも、3人に1人はギャンブル依存症を患うパチンコ・パチスロを運営する企業が悪いのでしょうか。あるいは、社会問題となっているこの事象の規制を入れない政治が悪いのでしょうか。

ギャンブル依存症対策基本法には、「ギャンブル依存症が多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせていることに鑑み」と法律制定理由が述べられ、「ギャンブル等依存症が、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の問題に密接に関連する」と明記されています。

さらに、ギャンブル依存症対策基本法には「ぱちんこ」という文言が明確に記されており、これまでぱちんこはギャンブルではないとされてきたものが、ギャンブルと定められています。

パチンコ・パチスロが引き金となる犯罪は起こるべくして起こっているのです。

過去に起こったパチンコ関連事件の中には、一般市民にも害を及ぼすような悪質な事件もあります。

衰退の一途を辿るパチンコ業界ですが、残されたギャンブル依存症者が犯罪に手を染めてしまう前に、ギャンブル依存症で悩んでいる人たちを一刻も早く救済するためにも、市民がこの事象を注視するとともに、政治がパチンコ業界に関与する時が来ていると思ってなりません。