2023年3月20日、テレビ高知の報道です。
クラブ活動費を私的に流用していた高知市消防局の男性所長が20日付けで懲戒免職処分となりました。流用額は約380万円で、男性所長は「ギャンブルにはまってしまった」と話しているということです。
懲戒免職処分となったのは、高知市中央消防署西出張所の56歳の男性所長です。男性所長は消防局職員でつくる任意団体「消防局サッカー部」の会計を担当していた2014年4月以降、クラブ活動費から約380万円を私的に流用し、パチンコやスロットといった遊興費に充てていたということです。
2022年の3月に、会計担当の引き継ぎを行った際、男性所長がクラブ活動費を現金で管理していたため、収支の確認ができない状態であることが判明。調査で、金額の不足や銀行口座への不自然な入金・出金が確認されました。
男性所長は私的流用を認めていて、流用額を全額返済していることから、消防局は刑事告発は行わないということです。調査に対し男性所長は「ギャンブルにはまってしまった。市民や組織に迷惑をかけて申し訳ない」と反省しているということです。
高知市消防局の本山和平消防局長は「市民の皆さまの生命・身体・財産を守るべき消防職員がこのような事件を起こしたことはあるまじき非違行為であり、心よりお詫び申し上げます。今後は職員一人ひとりが確固たる倫理観と責任感を持ち、自らを厳しく戒め、職員一丸となって信頼回復に努めます」とコメントしています。
テレビ高知
報道を見ると「銀行口座への不自然な入金・出金」とあります。
恐らく私的流用した男性はパチンコやパチスロをやりたいが為に、使ってはいけないお金を口座から引き出し、お金が入った時には入金という形で事を済まそうとしていたと考えられます。
こういった行動を取るのもパチンコ依存症者の特徴の一つであり、私が出会ったギャンブル依存症者の多くが家庭のお金や家族のお金、時には会社のお金を流用していました。
パチンコ依存症者のマインドとしては、パチンコで勝って返せばよいというものであり、そうなる可能性が低いからこそお金に困っているのに、勝った時の記憶を頼りに「色んな情報を取り入れたから今度こそは大丈夫…」と泥沼にはまっていきます。
ギャンブル依存症はセルフコントロールが不可能な状態であり、目先のギャンブルのために手段を選ばないこともあります。
特にパチンコ・パチスロは音・光・振動・演出といった複合的要素が凝縮された、ギャンブル依存になりやすい性能があると考えられる危険なギャンブルです。
それは国内のギャンブル依存症者320万人のうち8割以上はパチンコ・パチスロ依存症者だという統計も裏付けされるものです。
今回の事象から次に活かす事を考えるならば、職場などで国や地方自治体が推進しているギャンブル依存対策の勉強会などを定期的に取り組むことだと考えます。
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