人間やめますか。パチンコ・パチスロをやめますか。【ギャンブル依存症体験記 第46話】

https://ganbulingaddiction.com/2021/12/25/story46/(新しいタブで開く)依存症体験記

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今でこそIR法案をきっかけに「ギャンブル依存症」や「パチンコ」を問題視し、国会等の場で議題として取り上げる代議士が増えてきたが、それ以前は問題視する代議士は僅かであった。

2014年8月25日付の朝日新聞によると、パチンコの換金行為について、自民党の「時代に適した風営法を求める議員連盟」が国会の場で警察庁の担当官に意見を求めたところ、

「パチンコで換金が行われているなど、まったく存じあげないことでございまして…」

と答弁したとされ、意見を求めた議員らが、「建前論はやめましょうよ」と、応酬したという。誰がどう見てもパチンコが換金目的のギャンブルであることは歴然の事実であるのに、立法機関で警察官僚がこういった答弁をするという現実は、なかなかの驚きである。

現状のパチンコ業界を見ると、流石に最盛期のような興隆を見せることはないと思うが、パチンコ業界の管轄である警察庁をはじめ、国がグレーゾーンのパチンコ・パチスロの規制をさらに強化しなければ、320万人のギャンブル依存症者とパチンコ・パチスロに関わり、これまでに命を断った人たちは浮かばれることはない。

私がパチンコ・パチスロ依存症で最も苦しんでいる時に、家族から渡され読んだ本の著者が非営利法人JAGOの大崎大地代表であった。大崎代表自身、ギャンブルで苦しんだ人であり、その赤裸々な体験を読み、初めてギャンブル依存症という病気を意識するきっかけになったのだ。

この国には、ギャンブル依存症者が320万人もいて、なおかつ、世界で最もギャンブル依存症者の数が多いにも関わらず、この事態を危惧し真摯に取り組もうとする人間は少ない。確かにパチンコ・パチスロの遊技人口が900万人であるから、日本の人口1億2580万人から見れば、14人に1人の遊技者という数字ではある。

90%以上の日本人が関わりのない世界ではある。しかし、以前にも述べたように、パチンコ・パチスロ遊技者の3人に1人がギャンブル依存症という数字、ギャンブル依存症者が家族や親族を巻き込み経済的・精神的打撃を与えている事実からすると1,000万人以上の人が悩んでいること、そして、ギャンブル依存症者を生み出すことによって、90%以上のパチンコ・パチスロとは関係のない人たちにまで間接的に被害を与えていることから見ても、直接的にパチンコ業界と関わりの無い人も軽視できない問題ではないかと思うのだ。

IR法案成立に精力的に取り組んだ代議士は、これから様々なルールを決めていくと思うが、パチンコ産業が生み出した、あまりにも多過ぎるパチンコ・パチスロ依存症という病気に着目し、医学的・科学的根拠も取り入れながら、責任をもってやってほしいと願うばかりである。

パチンコ・パチスロ遊技者が減少するに連れ、過剰な音量・光量・効果音・振動が増えているのは多くのユーザーが認めるところであり、これはパチンコ・パチスロメーカーが意図的に依存度が高いものを作り出しているという見解もある。現在のパチンコ・パチスロもそうだが、国内にカジノを誘致するのであれば、施設内に置かれる機種にもこういった視点から規制をかけてもらいたい。

国がパチンコ・パチスロ依存症を細部に至るまで分析しないのは、その結果によっては、いかに危険な産物を認めてきたかの責任を負わなければならないからであり、その場合、公営ギャンブル以外のものは賭博罪にあたるにも関わらず、三店方式というグレーゾーンを野放しにしてきた責任も重くのしかかるという見方もできる。

覚醒剤などの違法薬物を取り締まるのは、法律でそう決められているからであり、なぜ、法律が制定されたかは、違法薬物の効用・効果が他人をも巻き込む劣悪なものであり、非人道的なものと断定したからであろう。覚醒剤は1951年(昭和26年)に覚せい剤取締法が制定されるまで、国内では普通に製造・流通・販売がされていたわけであり、それを使う人間の末路がどうなるかが分かったのだと推察できる。

それであるならば、パチンコ・パチスロはその違法薬物と同じくらい他人を巻き込む劣悪なものであり、非人道的なものではないだろうか。ギャンブル依存症者の実態調査、国内自殺者の動機について細かく調査していけば、言っている意味が解って頂けると信じる。

人間やめますか。パチンコ・パチスロをやめますか。

それほどの産物なのだ。

依存症体験記
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