【前回の内容は↓】
毎日のようにパチンコ・パチスロを打っていたら、今までのように大負けは少なくなるという不思議な現象が起きていた。
それは試行回数が増えた事によるものか、あるいは、多少はパチンコ・パチスロを狙って打つようになった結果なのかもしれない。
しかし、トータルで勝てる訳ではなく、徐々に負けていくというものだった。
勝つためだけに打って、引き際を間違わなければ、大火傷はしないのだろうが、ギャンブル依存症である私にとっては、脳内でドーパミンを欲しがっているため、的確な引き際で止めれるような事はできなかった。
私はクレジットカードのショッピング枠で借金を重ねていった。
クレジットカードのショッピング枠での借金というのは、 業者を介してブランド品などを購入し、その同じ業者に購入したブランド品などを買い取ってもらい、現金にして銀行口座に振り込んでもらうというシステムだったと記憶している。
記憶が定かなら、手元に10万ほしいと申し込んだら15万のショッピング枠を使われたはずだ。恐ろしい手数料であるが、ギャンブル依存症者が渇望している時は、何が何でもギャンブルをするための金が欲しくて、後先を考えずこのような手段を平気でとるのだ。
最終的に私は、このショッピング枠を80万使うことになる。
もはや狂人であり、廃人であった。
現在のパチスロは6号機というものが主流となり、2022年1月にはパチスロ5号機が完全撤去になるという事だが、この規制は当然の結果であったと思えてならない。
ほんの2~3時間で5万も使わせる「遊技」「アミューズメント」なんて果たして許されるのだろうか?と思っていたからだ。
パチスロ5号機のAT機が主流であった頃、午前中に5万がなくなる事はデフォルトだったのだ。
店内には『パチンコ・パチスロは適度に遊ぶ遊戯です』と謳っていたが、どこの誰がそれを見て自制しようと思えるのだろうか。パチンコ・パチスロユーザーの全ての人がギャンブルと認識して打っているのであって、ギャンブルの場にそんな戯言は通らないと思うのだ。
本当にパチンコ業界が「適度に遊ぶ遊技」という位置づけで運営していきたいのであれば、「ギャンブルリテラシー」を高めるような、例えば、タバコに肺がん、脳卒中、心疾患の危険性が明示されているように、アルコールに妊婦が飲酒した場合に胎児に影響がでる可能性や依存症リスクを明示するように、店頭・店内・パチンコやパチスロの筐体に「ギャンブル依存症になる確率」「ギャンブル依存症チェクリスト」などを掲示する義務が必要なのではないかと考える。
私も多くの人から「自己責任なのだからお前が悪い。ギャンブルが悪いのではない」と言われてきたが、初めにリスクを知っていたならば、ギャンブル依存症になる前に考えや行動が変わっていたかもしれない。あるいは、私にパチンコやパチスロを教えたおじさんも、幼い私にこんな事は教えなかっただろう。
リスクを事前に知った上でやったのなら自己責任という道理は理解できるのだ。
その頃、パチンコ・パチスロを作っているメーカーは、ユーザーのことなどもはや考えてないだろと思っていた。続々と導入される新台とその台数は、自分たちの利益とお店への忖度のように感じていた。
平成元年に3000万人いたユーザーが、その頃で900万人。現在では700万人ともいわれている。多くのユーザーが辟易とした気持ちで止めていったのかもしれない…。
そんな事も思いつつ、その時の私は自分を止めることは出来ず、借金を重ね「番長2」を毎日のように打っていたのだが、ある時、こんな事が起こった。
「まさか、万枚いくとは…。」
1撃で1万枚突破で20万を手にしたが、それもまた、今まで投資した金額からすれば僅かなリターンであった。
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