はじめに
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ギャンブル依存症は本当に恐い病気で正常な判断さえできなくなってしまいます。最近でもパチンコで負けた腹いせに車で人をはねるという信じられないニュースもありました。
過去にもそういった事件や犯罪は多くあるのですが、中でも心を痛めたのが複数件あった「パチンコ店車内放置死亡事故」です。
調べによると、平成10年以降30件の死亡事故、平成20年から11年間で8件の死亡事故があります。また、平成27年~令和元年までで未然防止件数346件(450人)というデータがあります。 (引用元 http://www.syanaihochi.com/)
「我が子を連れてパチンコ屋に行き、炎天下の中、車内に放置するなど信じられない」
「どうなるか考えなくても分かるだろう」
という意見が多数だと思います。
ですが、ギャンブル依存症は、精神疾患であると国際的にも日本国内でも認められた「病気」で、炎天下に子供を車内放置したら大変な事になるという正常な判断すら出来なくなってしまう恐ろしい病気なのです。
決して「病気」だから許されるという訳ではないですが、ギャンブル依存症という病気への根本的な対策が必要なのではないかと考えます。
今回は、過去にニュースとなった「パチンコ店車内放置死亡事故」について振り返りたいと思います。
静岡県湖西市パチンコ店男児車内放置死亡事件
2017年7月8日昼、湖西市新居町のマルハン中之郷店の駐車場に止めてあった乗用車の中に1歳11カ月の男児が約2時間にわたって放置され、熱中症で死亡した。
父親は店内でパチンコをしていた。当時は快晴で最高気温は32度。父親は同25日に保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された後、同罪で起訴された。今年2月、静岡地裁浜松支部は懲役2年6月の実刑判決を言い渡し、確定した。
静岡県湖西市内にあるパチンコ店の駐車場に止めた乗用車の車内に1歳の男児を放置し、熱中症で死亡させたとして、静岡県警は25日、男児の父親にあたる25歳の男を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。 静岡県警・湖西署によると、逮捕された男は2017年7月8日の午前11時ごろから午後1時ごろまでの約2時間、湖西市内にあるパチンコ店の敷地内駐車場に止めた乗用車の車内に1歳の男児(長男)を放置。熱中症で死亡させた疑いがもたれている。 クルマに戻った男は意識を失っていた男児の異変に気づいたが、そのまま同市内の自宅へと帰宅。その後に妻が消防へ通報して男児は近くの病院へ収容されたが、回復しないまま数時間後に死亡したという。 当日、同市の最高気温は32度で、事故当時はこれに近い気温だったものとみられる。警察では車内放置が男児の死につながったと判断して男を逮捕したが、事件についての認否は明らかにしていない。 男は妻に対して「ドライブに行く」として外出していたとみられ、警察では男を厳しく追及し、当日の行動についてさらに調べを進める方針だ。 <続報> 熱中症で死亡の男児はパチンコ店駐車場に放置、父親を逮捕 静岡県湖西市内にあるパチンコ店の駐車場に止めた乗用車の車内に1歳の男児を放置し、熱中症で死亡させたとして、静岡県警は25日、男児の父親にあたる25歳の男を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した 中日新聞
兵庫県神戸市幼児放置死亡事件
神戸市の会社員・高島伸也容疑者(36)と妻の裕美容疑者(38)は2019年11月、当時住んでいたマンションに0歳から5歳の子ども4人を約8時間放置した疑いで1月24日に送検された。4人の子供のうち生後3か月の政宗ちゃんが死亡。
子ども放置してパチンコに…当初は“ウソ”の供述も 自宅マンションに子ども4人を約8時間にわたって放置し、保護責任者遺棄の疑いで両親が逮捕された事件。2人は事件当日、自宅から4.5kmほど離れたパチンコ店に行っていたことが新たにわかった。 警察によると、高島容疑者らは当初「午前中から家で寝ていて、起きたら政宗の意識がなくなっていた」と説明していたが、その後、店の防犯カメラなどから2人でパチンコ店に行っていたことが判明した。 パチンコ店の場所は、自宅から直線距離で約4.5km離れたJR神戸駅近く。警察によると、店員は「2人の姿をよく見た」と話しているという。約8時間後、2人が自宅に戻った時にはすでに政宗ちゃんは冷たくなっていた。 過去には育児めぐり支援や指導も この家族をめぐっては、3年前に長女が乳幼児検診を受けていなかったことから「育児に不十分な面がある」として神戸市が支援を行っていた。 しかし、2018年8月には… 通報者:子どもが玄関の前にいて、「お父さんやお母さんはおらんの?」と聞いたら「いない」となったので…0歳くらいの赤ちゃんが玄関にいて、これは危ないなと思ったので警察に保護してもらった。 その後、警察はネグレクト(育児放棄)として神戸市に通告。市は、高島容疑者らに指導を行い、須磨区の保健師が毎月家庭訪問をしていたという。調べに対し容疑を認めているという高島容疑者ら2人。4人の子どものうち3人は無事で、現在行政が保護しているという。 「Live News it!」1月24日放送分より)
三重県桑名市パチンコ店駐車場幼児車内放置事故
2012年8月16日午後5時20分ごろ、三重県桑名市大仲新田のパチンコ店駐車場に止めた車の中で、生後5カ月の男児がぐったりしているのを男児の父親から連絡を受けた桑名署員が発見した。男児は搬送先の病院で約1時間後に死亡が確認された。死因は熱中症とみられる。
桑名署によると、母親(45)は自宅から約2キロ離れたパチンコ店で、午後2時半ごろから男児を車に残したままパチンコを続けていたという。 同署が保護責任者遺棄致死の疑いで母親を調べている。 同署によると、午後4時ごろ、父親(48)が「自宅に妻と子どもがいない」と自宅近くの交番に届け出た。その後、母親から「パチンコ店にいる。子どもは車の中にいる」と父親に電話があった。 署員が確認に向かい、左後部座席のチャイルドシートに座った男児を発見した。車のエンジンは切られ、窓は閉まっていた。 津地方気象台によると、16日の桑名市は好天で午後3時すぎに最高気温32.9度を記録した。 警察庁は昨年、石川県のパチンコ店で1歳女児を熱中症の疑いで死亡させたとして両親が逮捕された事件を受け、パチンコ業界団体に、乳児や幼児を連れて車で訪れた客に駐車場への入場を断るよう求める文書を送っている。 日経新聞
長崎県諫早市パチンコ店保護責任者遺棄
2021年4月長崎県諫早市で生後4カ月の女の子を車の中に放置してパチンコを打っていたとして、母親とその交際相手の男が逮捕。
保護責任者遺棄の疑いで逮捕されたのは福岡県の介護士塩塚麻美容疑者(37)と、諫早市の会社員松嶋一樹容疑者(40)です。 諫早署などによると、3日午後4時前、諫早市永昌町のパチンコ店の立体駐車場で、巡回していた店の警備員が駐車中の軽自動車の後部座席のチャイルドシートで泣いている生後4カ月の女の赤ちゃんを発見しました。 女の子は塩塚容疑者の娘で、交際関係にある松嶋容疑者と午後1時20分ごろに来店し、女の子を2時間半近く車の中に放置していました。2人は容疑を認めていて、女の子の体調に別状はないということです。 県内では2018年8月に東彼・波佐見町で1歳の女の子が車の中に放置され熱中症で死亡する事故が起きていて、警察は「買い物などちょっとの時間でも小さい子ども、特に乳児から目を離さないように」と注意を呼び掛けています。 長崎文化放送
愛媛県北条市パチンコ店幼児車内放置死亡事故
2003年4月27日午後2時50分ごろ、愛媛県北条市のパチンコ店駐車場で、松山市生石町の会社員岡田寿さん(29)の長女彩花ちゃん(生後10か月)が乗用車の後部座席でぐったりしているのに母、妙さん(30)が気付き、119番通報した。彩花ちゃんは市内の病院に運ばれたが、間もなく死亡した。熱中症とみられている。
両親パチンコ、車中置き去り10か月女児熱中症で死亡 松山西署の調べによると、岡田さん夫婦は同日午前11時半ごろ、チャイルドシートに彩花ちゃんを座らせ、車の窓は閉めたままパチンコ店に入店していた。 読売新聞2003年4月28日
まとめ
上記の事例は事件・事故の一部で、もっと多くの尊い命が失われています。
熱中症の症状は、めまい、失神、頭痛、吐き気、強い眠気、気分が悪くなる、体温の異常な上昇、異常な発汗などがあり、最悪な場合、死亡に至ります。
亡くなった子供たちが、こういった苦しみを味わったのかと考えると胸が締め付けられます。
また、死亡しなかったとしても、重症例では脳機能障害や腎臓障害の後遺症を残す場合があるようで、車内放置での死亡を未然に防げたとしても、大きな代償が伴われます。
抜本的な対策として、私は「ギャンブル依存症」という病気に目を向けるべきだと考えています。それは事件を犯した加害者は、パチンコ・パチスロにのめり込むギャンブル依存症の疑いが極めて強いからです。
法律で賭博開帳図利罪がありながらも、パチンコ・パチスロというギャンブルを政府が容認するのであれば、運営側のパチンコホールへの罰則、客側への罰則を強めると共に、ギャンブル依存症に罹患しないための仕組みを責任をもって作るべきだと思います。
日本国内に320万人のギャンブル依存症者(厚生労働省調べ)は世界で最も多い数であり異常な数値であると感じてなりません。
「誰でも起きうる子どもの車中置き去りに要注意」小児科医が発信する“熱中症事故防止策”とは #こどもをまもる(Yahoo!ニュース オリジナル Voice)
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