パチンコホールで「出玉が思ったより少ない」と思ったことはありませんか？ジェットカットの噂｜遊技場自動サービス機工業会（自工会）から紐解く

こんにちは。バーサスです。

今回はパチンコ関連団体シリーズとして、遊技場自動サービス機工業会（自工会）について調べてみました。

設立は昭和63年(1988)2月18日です。

今年で設立34年とパチンコの歴史からすると、古くからある団体ではないです。

設立目的は、パチンコホールの自動サービス機器の進歩発展を目指すためとあります。

パチンコホールの自動玉貸機、メダル貸機、両替機及びサービスカウンター機器等を製造販売する企業が集まった団体のようですので、目的はそういった事になるのでしょう。

主な事業内容の主旨は、「普及と不正防止」「問題調整」「研究」「意見調整」などです。

パチンコ関連団体はこれまでの調べてきましたが、概ねどの団体も「不正防止」という項目を必ず掲げています。パチンコ業界は表向きはアミューズメントとされてますが、三店方式を用いたギャンブルですから、どうしても「不正」を行う人間との攻防戦のため、対策する技術が問われるのかと思います。

また、他のパチンコ関連団体と同じように、情報共有と最新技術の共有を行っているようです。企業としてパチンコ業界に特化した研究だけでは、費用対効果が見合いという見方もできます。団体として研究成果を共有し、リスクを分散しているのかもしれません。

遊技場自動サービス機工業会（自工会）の所在地は、東京都台東区上野にあります。

現在の理事長は、大都販売株式会社代表取締役社長の木原茂成氏です。木原茂成氏は、大都技研の創業者木原茂氏の5男であり、創業者の子息はそれぞれ関連会社の会長や社長などを務めています。

組合にはセキュリティ検査の制度があり、組合員が開発・製造した自動サービス機器は、組合で検査をうけるようです。そこで合格すると「セキュリティ基準適合シール」が発行されるシステムと考えられます。

下にシールの画像を貼っておきましが、パチンコ店に行く機会があれば、自動玉貸機、メダル貸機、両替機などにこのシールが貼られているか気にして見てください。

また、遊技場自動サービス機工業会（自工会）のホームページでは、これまでの実機検査合格型式一覧がPDFで閲覧できます。

さらに、組合ではパチンコホールに向けて注意喚起のポスターも制作しています。

「計数機の日常点検」というポスターでは、

「一般社団法人遊技産業健全化推進機構の立入検査で誤計数が発生しています」

「計数機は正常動作維持のために定期的な点検が必要です」

という注意喚起がされています。

誤計数というのは、例えば私が客として500枚のメダルを計数機に入れた場合、本来、500枚とカウントされるところが、450枚とカウントされたりすることです。つまり、パチンコ店がメンテナンスを怠ることによって、客が不利益を被ってしまうということです。

ひと昔前は、（今でも噂されることもあるようですが）「あの店は出玉をジェットカットしている」という噂が流れることがありましたが、その不正についての真偽は定かではありませんが、少なくとも、「誤計数」によって、これまで知らない内に客が不利益を被っていたケースは多々あるという事が分かります。

それでなければ、組合としてわざわざ注意喚起のポスターを制作することもないでしょう。それだけ、検査によって誤計数の件数が多かったということだと考えられます。

また、ポスターには「ファンに不信感を与えないためにも今すぐ点検を！」と力強く強調しています。

この文言から想像できることは、パチンコホールで誤計数に気付いた客が店にクレームを入れ、店側も計数機の故障であると製造メーカーにクレームを入れる。業者が計数機を点検すると、日頃から清掃を行っていないことが発覚する。

「いや、だから日常点検は必ず行ってください！説明書にも書いてありますから！」

そんな事が頻繁にあり、注意喚起のポスター制作に発展したと推測できます。

パチンコホールによるジェットカットは都市伝説だとしても、誤計数によって損をした客がいる可能性はかなり高いでしょう。私も、「あれ？こんな少なかったかな？」という経験はあります。「まさか、店側が不正は行わないだろう」という過信は禁物なことが分かります。

意図的ではないにしても、パチンコホールの手抜き業務によって不利益を被る可能性は今後もあるわけです。計数機を製造しているメーカーが「定期点検、定期的清掃をしないと誤計数をおこす」といっているわけですから。

最後になりますが、誤計数によって多く玉やメダルを受け取ってしまったパチンコ店は、それをどう計上しているのでしょうか？多くのパチンコ関連団体が慈善事業を行い寄付などを行っていますが、それで相殺されているのでしょうか？

映画「マルサの女」でパチンコホールの脱税が描写されていますが、そんな事が現実でないことを切に願います…。

目的

一般社団法人遊技場自動サービス機工業会（自工会）は、遊技業界(パチンコ業界）における自動玉貸機、メダル貸機、両替機及びサービスカウンター機器等の自動サービス機器製品の総合的な進歩発展、普及促進を図り、業界発展に寄与することを目的している。

事業内容

自動サービス機器の振興普及並びに不正防止に関する対策の樹立及び推進
自動サービス機器に関連する工業所有権上の問題調整
会員相互の啓発、向上を図る各種研究会等の開催
関係機関に対する意見の陳情と発表
関係組合相互間における意見の調整
その他当会の目的達成のための必要な事業

発足

昭和63年(1988)2月18日

所在地

〒110-0005　東京都台東区上野1-18-10愛住上野ビル5F

理事長

木原茂成氏（大都販売株式会社　代表取締役社長）

セキュリティ検査

セキュリティ検査は、遊技場自動サービス機工業会（自工会）の自動サービス機器の振興普及並びに不正防止に関する対策の樹立及び推進の理念に基づき、会員の製造・販売する検査対象製品における不正改造防止のための強化、並びに「セキュリティ規程」の実効性の維持・向上を目的とし、公平・公正な第三者的な視点で行うものであり、遊技場自動サービス機工業会（自工会）が積極的に取り組んでいるもの。