【体験記事】壮絶なるギャンブル依存症との闘い…パチンコと社会問題

https://ganbulingaddiction.com/2023/11/13/information-854/(新しいタブで開く)ギャンブル依存症情報

当サイトのコンテンツにはプロモーション(広告)が含まれています

2023年11月13日、福井新聞オンラインの記事です。

賭け事にハマって生活に支障が出る「ギャンブル依存症」。

かつてギャンブル依存症に苦しんだ福井県福井市の30代男性は、今では借金はあるものの普通に働き、ギャンブルとは無縁の生活を送っている。

ギャンブルのために勤め先の金を着服、発覚を恐れて失踪、ごみをあさって生き延びるギリギリの日々―。15年以上にわたる壮絶なギャンブル依存生活から、どのように脱出したのか―。重い口を開いた。

■無力を認める

「私たちはギャンブルに対して無力であり、思い通りに生きていけなくなったことを認めた」

9月下旬、福井市の県社会福祉センターの一室。ギャンブル依存症と闘う人たちが経験や現状を共有する「ギャンブラーズアノニマス(GA)未来福井グループミーティング」。GAのハンドブックを手にした参加者5人が、回復へ向かうための言葉を読み上げ、順番に語り出した。

2年半前からミーティングに通うりんたろうさん(仮名)が口を開いた。

「旅先で何万円か持っていたが、ギャンブルに使うことなく帰ってこられた」

そして続けた。

「でも、ふとした瞬間にギャンブルしたい衝動にかられて怖かった。そういうところを少しずつ克服していきたいと思う」 

■1日で数十万円

りんたろうさんがギャンブルにハマったのは高校卒業後、公務員として働き始めてから。同僚に連れられてパチンコ屋に行ったのがきっかけだ。仕事終わりから閉店まで、休日も入り浸った。1日で数十万円勝つ快感が忘れられなかった。サラ金にも手を出し、借金は一時150万円に膨れ上がった。

20代後半になって組合のお金を管理する職場に配属されると、パチンコのために着服を繰り返すようになった。「給料日が近づくと10万円とか20万円を抜き、給料で補填した。ボーナス前に30万円抜いたらバレた」。どういうわけか罪悪感はなかった。家族に弁済してもらい、退職した。

半年ほどコンビニでバイトし平穏に暮らしていたが、夜勤のリーダーを任されると、ストレスから再びパチンコを始めるようになった。依存症からの回復中にギャンブルをしてしまう「スリップ」だ。

一方で、真面目な仕事ぶりが評価され店長に抜てきされた。すると、今度は本部へ送る売上金に手を出し始めた。給料で補填していたが、金額が大きくなりすぎて、お金の工面をしているうちに送金が遅れた。不審に思った本部が監査に入った。

「監査の人が店内に入って来た瞬間バレたと思い、財布も携帯も店に置いたまま逃げ出した」

1カ月半におよぶ逃亡生活が始まった。

福井新聞オンライン

ギャンブル依存症(パチンコ・パチスロ依存症)は2020年から公的保険適用になったりっきとした病気です。

また、2018年からはギャンブル依存症対策基本法が施行され、広く国民にギャンブル依存症啓発がなされています。

ギャンブル依存症対策基本法には、「ギャンブル依存症と貧困・多重債務・虐待・犯罪は密接に関連している」と明記されており、社会問題として取り組む姿勢が表明されています。

ギャンブル依存症という病気の観点からいえば、専門医などは「否認の病気」「孤独の病気」と表現しており、当事者がギャンブル依存症に罹患していることに気づかず、孤独に陥っていくケースが多いといわれています。

パチンコ・パチスロがやめられない、ギャンブルによる借金で悩んでいる、など問題を抱えているかたはギャンブル依存症専門病院や支援団体などにアクセスすることが賢明だと思います。

住んでいる自治体のホームページではギャンブル依存症相談機関を紹介していますので、市役所や区役所などに問い合わせてみることも一つです。

ギャンブル依存症からの回復は、一歩行動を起こすことから始まると当事者ながら感じています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました