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遊技人口 | 増減(人) | 店舗数 | 増減 | 新規店 | 廃業店 | 総台数 | |
平成19年(2007) | 14,500,000 | 12,594 | 327 | 1,257 | 4,590,577 | ||
平成20年(2008) | 15,800,000 | 1,300,000 | 11,964 | -630 | 279 | 911 | 4,525,515 |
平成21年(2009) | 17,200,000 | 1,400,000 | 11,672 | -292 | 247 | 532 | 4,506,250 |
平成22年(2010) | 16,700,000 | -50,000 | 11,522 | -150 | 249 | 398 | 4,554,430 |
平成23年(2011) | 12,600,000 | -4,100,000 | 11,314 | -208 | 197 | 332 | 4,582,784 |
平成24年(2012) | 11,100,000 | -1,500,000 | 11,177 | -137 | 207 | 362 | 4,592,036 |
平成25年(2013) | 9,700,000 | -410,000 | 10,953 | -224 | 195 | 434 | 4,611,714 |
平成26年(2014) | 11,500,000 | 180,000 | 10,661 | -292 | 173 | 426 | 4,597,819 |
平成27年(2015) | 10,700,000 | -800,000 | 10,325 | -336 | 148 | 507 | 4,580,197 |
平成28年(2016) | 9,400,000 | -1,300,000 | 10,011 | -314 | 142 | 436 | 4,525,253 |
平成29年(2017) | 9,000,000 | -400,000 | 9,681 | -330 | 123 | 452 | 4,436,841 |
平成30年(2018) | 9,500,000 | 500,000 | 9,237 | -444 | 111 | 571 | 4,302,731 |
令和1年(2019) | 8,900,000 | -600,000 | 8,886 | -351 | 81 | 437 | 4,195,930 |
令和2年(2020) | 7,100,000 | -1,800,000 | 8,302 | -584 | 90 | 612 | 4,004,787 |
- 平成19年(2007)に1,450万人いたパチンコ・パチスロユーザーは、令和2年(2020)には710万人に減少。減少数740万人(51%減)。
- 令和2年(2020)のユーザー減少数180万人は、過去13年間で2番目に多い減少数。過去13年間で最も多い減少数は410万人減の平成23年(2011)。この年は東日本大震災があった。
- 平成19年(2007)に12,594店あったパチンコ店は、令和2年(2020)には8,302店に減少。減少数は4,292店(34%減)。
- 令和2年(2020)のパチンコ店減少数584店は、過去13年間で2番目に多い減少数。過去13年間で最も多い減少数は630店減の平成20年(2008)。この年はリーマンショックがあった。
- 全国のパチンコ・パチスロ総設置台数は、平成19年(2007)の4,590,577台から令和2年(2020)の4,004,787台で585,790台の減少(13%減)
売上高 | 増減(円) | 客年間平均費用 | 左記×遊技人口 | 売上高÷遊技人口 | |
平成19年(2007) | 30兆2000億 | 10万1,000円 | 1兆4645億 | 208万円 | |
平成20年(2008) | 28兆8000億 | -1兆4000億 | 12万3,000円 | 1兆9434億 | 182万円 |
平成21年(2009) | 28兆2000億 | -6000億 | 7万5,000円 | 1兆2900億 | 164万円 |
平成22年(2010) | 26兆 | -2兆2000億 | 7万7,000円 | 1兆2859億 | 156万円 |
平成23年(2011) | 25兆5000億 | -1兆5000億 | 9万4,000円 | 1兆1844億 | 202万円 |
平成24年(2012) | 25兆7000億 | 2000億 | 9万7,000円 | 1兆767億 | 232万円 |
平成25年(2013) | 25兆 | -7000億 | 7万3,000円 | 7081億 | 258万円 |
平成26年(2014) | 24兆5000億 | -5000億 | 8万5,000円 | 9775億 | 213万円 |
平成27年(2015) | 23兆2000億 | -1兆3000億 | 10万円 | 1兆700億 | 217万円 |
平成28年(2016) | 22兆7000億 | -5000億 | 8万9,000円 | 8366億 | 241万円 |
平成29年(2017) | 21兆4000億 | -1兆3000億 | 8万5,000円 | 7650億 | 238万円 |
平成30年(2018) | 20兆7000億 | -7000億 | 8万2,000円 | 7790億 | 218万円 |
令和1年(2019) | 20兆 | -7000億 | 10万4,000円 | 9256億 | 225万円 |
令和2年(2020) | 14兆6000億 | -5兆4000億 | 8万9,000円 | 6319億 | 206万円 |
- 平成19年(2007)に30兆2000億円あった業界売上高は、令和2年(2020)には14兆6000億円に減少。減少数15兆6000億円(52%減)。
- 令和2年(2020)の売上高減少数5兆4000億円は、過去13年間で最も多い減少数。過去13年間で2番目に多い減少数は、平成22年(2010)の2兆2000億円。
- レジャー白書2020に記載されている、遊技者一人あたりの年間平均費用を転載したが、遊技人口数からみてもパチンコホール売上高と大きな開きがある。売上高を遊技人口で割ったところ、上記表の平均額となった。
まとめ
上記のとおり、この13年間を見てもパチンコ業界がいかに衰退しているかが分かります。
13年間でパチンコ・パチスロのユーザーは51%減の710万人になり、パチンコ店も34%減の8,302店となりました。
しかしながら、全国の遊技機設置台数は13年前から13%しか減少していないことから、中小規模のパチンコ店が撤退する中、大型規模のパチンコ店が出店し、設置台数の減少数は抑制してきたことが分かります。
ですが、パチンコ・パチスロユーザーが半分以下になっている現状で、設置台数がそれに伴った減少をしていない事は何を示すかです。パチンコ店はユーザーが減少する中でも、設置台数を維持し、また新台があれば入れ替えをしないといけない訳です。
そこには莫大な経費が掛かるのです。一日中、誰も打たない機種が設置されているだけでも電気代はかかります。また、メーカーから抱き合わせで買わされる機種などもあり、人気が出ないことも分かっていながらも導入しないといけないのです。
そういった費用は結局、ユーザーである客側が負担しないといけない訳であり、この13年間でパチンコホールの売上高が15兆6000億円(52%減)も減少している事も加味するならば、もはやパチンコ店は客に過去のような還元ができる状況ではないという事です。
レジャー白書2020には、「遊技者一人あたりの年間平均費用」を調査して記載されていますが、元パチンコ・パチスロユーザーとして、その数字に違和感を感じざるを得ませんでした。恐らく、このデータはユーザーへのアンケートやヒアリングなどで調査したものだと推測します。
というのも、ユーザーが年間でパチンコ・パチスロに使う金額が少なすぎると思ったからです。例えば、令和2年(2020)の一人あたりの年間平均費用は8万9,000円となっていますが、逆に年間でこの金額しか使わないパチンコ・パチスロユーザーはいるのでしょうか?
ひと月あたり、7,416円…。週に一度だけパチンコ店に訪れる人でも、一回あたり1,854円…。
例え、1円パチンコや5円スロットをやったとしても、心もとないというか当たりすら引けない可能性が大、もっと言えば、現行のパチンコ・パチスロ機でこの金額で「遊び」といえるような体感をする事の方が難しいと思えます。
何よりも、ユーザー年間平均費用とユーザー人口をかけてみると、パチンコホール売上高とそれこそ桁外れに開きがあるのです。
普通に売上高をユーザー数で割ると、上記表の数字となります。例えば、令和2年(2020)では206万円です。私の感覚だと自分の経験上も含め、現在いるパチンコ・パチスロユーザーは年間でこれぐらいの金額は使っているのではないかと推測します。
もし、私がアンケートやヒアリングをされたとしたら、ギャンブルに使っているお金ですから、羞恥心も働き実際よりも低い金額を伝えると思います。多くの人がそうではないでしょうか?
レジャー白書にはそうして調査した数字が記載されている可能性があり、パチンコ業界としても、ユーザー一人当たりが年間で何百万も使っているという数字が公表されるよりも、この方がエンタメらしく見えて良いという思惑があるのかもしれません。
何よりも、本当に遊技者一人あたりの年間平均費用が8万9,000円であれば、ギャンブル依存症が問題にならないだろうし、規制などもかからないのではないでしょう。
現実的にギャンブル依存症が問題になり、パチンコ・パチスロに規制が掛かっているということは、厚生労働省が調査した320万人のギャンブル依存症者数が正確な数字であり、病気であるギャンブル依存症者が今もパチンコホールに足を運び、どうすることもできない苦しみの中にいるのです。
いずれにしても、これまで挙げたとおり、パチンコ・パチスロはこれまで以上に楽しめない環境にあるということです。
ギャンブルでないパチンコ・パチスロを楽しむのであれば、実機を購入したり、ゲームセンターに行ったり、アプリで遊んだ方が良いとおすすめします。その方が経済的負担も軽減されるだろうし、何より、ギャンブル依存症に罹患するリスクを回避できます。
ギャンブル依存症は、精神的な強弱や意志の強弱は関係ないと医学的にも裏付けられており、誰が罹患してもおかしくないような病気です。
そして、公営ギャンブルよりも圧倒的にパチンコ・パチスロのギャンブル依存症者が多いという厚生労働省のデータから見ても、その危険を認識した上でパチンコ・パチスロを打たないと、後々大きな後悔をすることもお伝えしておきます。
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