2023年11月16日、RSK山陽放送の報道です。
炊飯器1個(2万4000円相当)を万引きした疑いで、20歳の男が逮捕されました。また男に万引きをさせたとして無職の父親が(41)も逮捕されています。
窃盗ほう助容疑で逮捕されたのは、岡山県瀬戸内市邑久町山田庄の無職の男(41)で、窃盗容疑で逮捕されたのは男の長男(20)です。
警察によりますと父親は、長男が家電製品を万引きして換金していることを知った上で、10月23日午後2時40分ごろ、長男を岡山市東区の大型スーパーに車で送り、長男が店員の隙を見て店内に陳列されていた炊飯器1台(2万4000円相当)を盗んだ疑いです。
警察は、瀬戸内市内の大型スーパーで10月23日午前9時過ぎに炊飯器3個(13万円相当)を盗んだ疑いで10月25日に長男を逮捕、この時に長男の万引きを教唆したとして父親を11月1日に逮捕していて、その後の取り調べで今回の容疑を特定したということです。
警察によりますと、父親と長男は、10月23日午前に瀬戸内市の大型スーパーで万引きした炊飯器3個を岡山市東区のリサイクルショップで転売した後、そこで得た金でパチンコ店に行き、息子が金を使いきったため、父親に「別の店に行ってくれ」と頼み、岡山市東区の大型スーパーでさらに炊飯器1個を万引きし、同じリサイクルショップに転売していたということです。
調べに対して、父親は「息子が万引きをするつもりであることを知りながら、店に連れて行ったことに間違いありません」、長男は「間違いありません」と、容疑を認めているということです。
RSK山陽放送
パチンコが打ちたいが為に「万引き」などの犯罪に手を染めてしまう状態は、ギャンブル依存症に罹患している可能性が高いと思われます。
窃盗ほう助容疑で逮捕された父親は、息子と共にパチンコを打っていたかは不明ですが、仮に父親はパチンコは打たず、息子のパチンコ狂いに手が付けられず、窃盗ほう助をしたのであれば、その罪は決して許されるものではないですが、渦中にあった苦悩は理解できます。
ギャンブル依存症は公的保険適用となった、精神疾患に位置付けられるれっきとした病気であり、薬物依存やアルコール依存と同じように、禁断症状の際は常識では考えられない言動を起こすことがあります。
また、当事者は酷い場合には希死念慮に悩まされることもあり、ギャンブル依存症者に関わる人間は、ギャンブル依存症という病気を認識していないと、その言動に翻弄されることがしばしばあります。
窃盗ほう助容疑で逮捕された父親が、万引きで逮捕された息子に翻弄されていたのであれば、行うべきは「ギャンブル依存症相談機関」や「ギャンブル依存症家族の会」などで出向くことだった事は間違いないでしょう。
日本国内においては、パチンコ・パチスロなどのギャンブルが身近にありすぎるにも関わらず、事前段階での病気リスクを認識する機会が極めて少なく、ギャンブル依存症という病気すら国民に浸透していない現状があると思います。
容疑者二人は罪を償い、ギャンブル依存症相談機関へ行く事から再起することを願います。
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