パチンコ・パチスロ依存症相談者の借金額平均750万円

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2023.09.28

2023年9月28日、時事通信の報道です。

場所を選ばず、スマートフォンから24時間利用可能なオンラインカジノは、パチンコや公営ギャンブルと比べて依存性が強く、のめり込んだ利用客の借金額も増えがちとされる。
　「違法性はない」との誤った認識も広がっており、専門家は「国は早急に対策をするべきだ」と訴える。
　神戸大の森井昌克教授（情報通信工学）によると、オンラインカジノはコロナ禍で需要が拡大した。国内の利用客は100万～200万人とされる。
　「1日で100万円以上勝った」。愛知県の男性（47）は約5年前、ユーチューブの動画をきっかけにオンラインカジノに手を出すようになった。「一瞬で勝負がつき、数十万が手に入るところにひかれた」と語る。大金を失うことも多かったが、賭け金がドル表示だったため、実感は乏しかったという。
　公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の田中紀子代表によると、コロナ禍以降、「クレジットカードを無断で利用された」などとする家族や本人からの相談は増加傾向にある。2019年には8人だったが、22年は52人から寄せられた。借金の問題も深刻で、パチンコや公営ギャンブルに依存する相談者の借金額は平均約750万円だが、オンラインカジノを含むと約880万円に膨らむという。
　集客にも問題は多い。国内からのオンラインカジノ利用は賭博罪に抵触するが、「海外で合法的に運営している」として、違法性がないかのように説明するカジノ紹介サイトはネット上に多数、存在する。芸能人やスポーツ選手を広告塔にした無料版を用意し、違法な有料版に誘導するサイトもある。
　田中代表は「インターネットを検索すると、違法なカジノサイトが堂々と出てくる。国は（アクセスを遮断する）ブロッキングなどの対策を早急にやってほしい」と訴えている。　