東京・神保町の古書店から芥川龍之介の小説を盗んだとして、警視庁は、職業不詳M容疑者（43）=東京都調布市=を窃盗容疑で逮捕し、28日に発表した。盗んだ本は売却したといい、「生活費やパチンコ代のためだった」と容疑を認めているという。
神田署によると、M容疑者は22日午後0時40分ごろ、同千代田区神田神保町の古書店で、芥川龍之介の小説「煙草と悪魔」（販売価格1万円）をバッグに入れて盗んだ疑いがある。この日、店員がM容疑者に「かばんの中を見せて」と声をかけたが、「嫌です」と言って逃走したため、店員が110番通報した。
M容疑者は「神保町で10件以上万引きし、売った」と話しているという。署は、少なくとも周辺の2店舗で中国の小説など計15冊（販売価格111万円）を盗んで売却したとみて調べている。（三井新）
朝日新聞（2025年7月28日）
※報道では実名表記ですが当ブログではイニシャルに変更しています。
生活費やパチンコ代のため、111万円分もの古本を盗んだとあり、転売目的で犯行に及んだものと思われます。生活費が不足しているのはパチンコを打つからであり、全ての要因は「パチンコ」であることは誰の目から見ても明らかです。
容疑者は職業不詳となっており、これまでパチンコ・パチスロで生活していたが、昨今のパチンコ界隈の取り巻く状況に翻弄され追い込まれてしまったのか、あるいは、パチンコ・パチスロにのめり込んだことによって、職業を失ってしまったのか…。
43歳という年齢からも、その背景は深刻な色合いが強いように感じます。容疑者は恐らく、ギャンブル依存症という病理に蝕まれている可能性が高いのではないでしょうか。パチンコ・パチスロにはとても深刻な社会問題が含まれているのです。
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