徳島県藍住(あいずみ)町議会の副議長と元町職員の二名が大麻密売グループに捜査情報を漏らした見返りに現金5万円を受け取ったとして、加重収賄と地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで逮捕されたとの報道がありました。
町議会の副議長については、議員としての資質を疑う声もあり、「真面目なタイプではなく、一生懸命仕事に取り組んでいたイメージはない」と証言もあり、さらに、金銭トラブルがあるという噂も流れていたといい、「お酒好きで、パチンコや競艇などのギャンブルもよくやっていた。結構なお金を知人から借りていたようだ」と明かされています。
借金をしてまでパチンコなどのギャンブルをする行為は、ギャンブル依存症の疑いありです。
そして、ギャンブル依存症対策基本法にも明記されているとおり、「ギャンブル依存症と犯罪は密接に関連している」ということです。
町会議員という社会的地位があったとしても、ギャンブルをしたいが為に犯罪を犯してしまうことに驚きはありません。
どんな意志が強い人間だとしても、依存症になればセルフコントロールが極めて困難だからです。
それは医学的にも統計的にも示されている事実です。
公務員がパチンコなどのギャンブルをすることに規制をかけるか、あるいは、パチンコそのものに規制をかけるか、そういった対策をしない限り、この手の犯罪はなくならないと考えます。
2022年12月7日の産経新聞の報道は以下の通りです。
大麻密売グループに捜査情報を漏らした見返りに現金5万円を受け取ったとして、大阪府警捜査2課などは7日、加重収賄と地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで、徳島県藍住(あいずみ)町議会の副議長、平石賢治容疑者(45)=同町奥野=と、元町職員、阿部さやか容疑者(39)=同県北島町北村=を逮捕したと発表した。逮捕は5日付。
また府警は7日、贈賄と地方公務員法違反(そそのかし)の疑いで、大阪を拠点とするグループのリーダーで韓国籍の住所不定、無職、金太士(たいし)容疑者(52)を再逮捕した。平石容疑者と金容疑者は約3年前に知り合ったとみられる。府警は全員の認否を明らかにしていない。
「ただただ驚き。想定できない事件だ」。徳島県藍住町の町議会副議長と元町職員が大麻密売グループのリーダーに情報を漏らしたとして、逮捕される異例の事態に町職員や同僚議員らの間に衝撃が広がった。
平石容疑者は平成20年、31歳の若さで初当選を果たした。25年以降、3度にわたって副議長に選出され、議員活動に邁進(まいしん)していた。
昨年、町議会が動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿した動画では「住みよいまちづくりのため、さまざまな課題に一生懸命取り組んでまいります」と自身の議員活動についてアピール。西川良夫・町議会議長は「頑張っていた。不審な勤務態度はなかった」と話す。
一方で、議員としての資質を疑う声も。ある町議は、「真面目なタイプではなく、一生懸命仕事に取り組んでいたイメージはない」と証言。金銭トラブルがあるという噂も流れていたといい、「お酒好きで、パチンコや競艇などのギャンブルもよくやっていた。結構なお金を知人から借りていたようだ」と明かした。
府警によると、金容疑者は密売グループの元締で大麻の仕入れなどを行っていた。大阪と徳島を頻繁に行き来していたといい、府警は今後、平石容疑者との交流関係を詳細に調べる方針。
事件を受けて記者会見を開いた同町の高橋英夫町長は「断じて許されるべきものではなく、極めて遺憾だ」と述べ謝罪した。
阿部容疑者については「特に職務上、問題があったことはない」と説明。ある町関係者も「明るく丁寧に住民に接していた。平石容疑者と仲がよいという噂は流れていたが、衝撃だ」と話した。別の町関係者は「周りが一生懸命な中でこんなことが起きてショック。情けない」と肩を落とした。
産経新聞
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