松山市の銀天街で起きた強盗事件で、10日、57歳の男が逮捕されました。男は船などで広島に逃げていて、逮捕時の所持金は数万円でした。
10日午後0時半ごろ、住所不定無職の中岡慎一容疑者57歳は松山東警察署に移送されました。中岡容疑者は5月6日午前10時ごろ、松山市湊町にある貴金属買い取り店に押し入り、女性店員にナイフを突きつけ「金を出せ」などと脅して、現金およそ50万円を奪った疑いが持たれています。
事件発生当時、被害を受けた店舗を映した防犯カメラの映像には、店から出て歩き去る中岡容疑者と見られる人物が映っていました。
捜査関係者によりますと、中岡容疑者は船などで広島に逃走し、逮捕時の所持金は数万円、盗んだ金はパチンコや交通費などにあてたとみられます。
警察は9日に中岡容疑者を広島市内の繁華街で発見し、10日朝、宿泊先から出てきたところを逮捕しました。中岡容疑者は「間違いありません」などと容疑を認めていて、警察は動機などを詳しく調べています。
愛媛朝日テレビ(2024年5月10日)
容疑者の逮捕時の所持金は数万円とされています。
押し入った貴金属買い取り店からは50万円が盗まれているので、僅か4日間で殆どの金を使い切ったことになります。
供述から盗んだ金は『パチンコや交通費』に使われたようですが、事件を起こした愛媛県松山市から逮捕された広島県広島市までの交通費は1万円前後ですし、4日間の飲食代や宿泊費を差し引いたとしても、50万円も支出するわけがありません。
つまりは、殆どの金をパチンコに溶かしたのだと思われます。
今のパチンコ・パチスロであれば、僅か4日間で50万円近い金を失っても何ら不思議ではありません。むしろ、やみくもに打てばこれぐらい平気で負ける仕様のギャンブルです。
強盗をした最たる動機は「パチンコによる借金苦」「パチンコにのめり込み失業した」「パチンコが打ちたいがために強盗をした」というものだと推察します。
それは、強盗までして得た金銭の殆どをパチンコに使ってしまうような状態はギャンブル依存症を患っている可能性が高く、ギャンブル依存症者が最後に踏み込んでしまう領域が「犯罪」でもあるからです。
また、ギャンブル依存症対策基本法にもあるとおり、ギャンブル依存症は多重債務、貧困、失業などのプロセスを辿ります。これはギャンブル依存症専門医による医学的な見解でもあり、統計的なデータでもあるのです。
容疑者は罪を償い、ギャンブル依存症回復施設などで回復プログラムを受けることから再起することが賢明だと思われます。
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