パチンコ系YouTuberの収益化が無効になりつつあるようです。
YouTubeチャンネルによってはパチンコ店からもギャラを貰い、さらにはメーカーからもギャラを貰っているケースもあるようですから、収益化がされなくても継続はしていくでしょうけども、チャンネルに関係するスタッフが減員したりはするのではないでしょうか。
パチンコ系YouTuberの収益化が無効になるのは「そりゃそうだろうな」とは思います。
パチンコ・パチスロはギャンブルであり、賭博を推奨するようなコンテンツに広告収入があるのは、少なくとも日本国内においては国家の方針とは真逆だと思うからです。
2018年に制定されたギャンブル依存症対策基本法には「ぱちんこ」という文言が明確に記されているため、三店方式を用いたアミューズメント及びエンタメなどという戯言はもう過去のことです。
パチンコ・パチスロはギャンブル。つまりは、パチンコ系YouTuberのほぼ全てのコンテンツはギャンブルコンテンツということです。
次に日本国内においては国家の方針とは真逆というのは、ギャンブル依存症が社会問題となっており、2018年ギャンブル依存症対策基本法制定、2020年ギャンブル依存症公的保険適用という流れの中で、ギャンブルを推奨するコンテンツは国家が啓発運動を推進するギャンブル依存症対策とは真逆という意味です。
日本国内のギャンブル依存症現状はこうです。
- 日本国内のギャンブル依存症者数は320万人
- 320万人という数字は世界で最も多い数
- パチンコ・パチスロユーザーの3人に1人以上はギャンブル依存症の疑いあり
- ギャンブル依存症が公的保険適用となったことから、国民が納める社会保険料の一部がギャンブル依存症の治療費に充てられている
- ギャンブル依存症と併発してうつ病や睡眠障害などを患うケースもあり、ぱちんこが起因となる病気の治療費も社会保障が充てられている
- 「パチンコ代が欲しかった」といった、パチンコ・パチスロが起因となる犯罪・事件が報道されているだけでも三日に一件は勃発している
この現状を社会問題と言わずして何というのでしょうか。
日本国としてもこの事態を重く受け止めギャンブル依存症啓発運動を推進している訳であり、YouTubeに広告を出す企業へのイメージダウンにならないよう配慮をするのであれば、YouTubeの運営会社であるGoogleの判断は正しいと思います。
さらに言うと、パチンコ系YouTuberの一部の人はギャンブル依存症についての見識がほとんどなく、パチンコ業界からギャラを貰っている身分であるにも関わらず(つまりは業界側の人間)、その業界から生み出される「負」の部分について全く無知であることは驚かされるものがあります。
例えば動画内で「ギャンブル依存症といっても人間何かに依存する生き物だから」と発言してみたり、あるいはギャンブル依存症者が起こした事件について「未熟者」と切り捨ててみたり、これらの発言は見当違いなものです。
それはギャンブル依存症専門医や専門家の意見を根拠にすれば、彼らが発言している内容が如何に的外れであるかが分かると思います。
何もパチンコ業界側の人間が医者ほどの見識をもてなどと言っているわけではなく、少なくともパチンコ業界とギャンブル依存症は切っても切り離せない関係なのだから、社会問題となっているギャンブル依存症については真摯に受け止め発言は慎重であるべきだと思うのです。
ギャンブル依存症対策基本法には「国民の責務」として、国民がギャンブル依存症について関心をもつよう促している文言もあるほどです。国家が国民に関心をもつよう促しているのに、パチンコ業界側の人間が見識が欠如していたり、無関心では道理が立たないのではないでしょうか。
パチンコ業界からギャラを貰う立場でありながら、ギャンブル依存症についてのリテラシーが低水準であれば、パチンコ・パチスロのコンテンツの収益が無効化になっても文句は言えないと思うものであり、どう考えたってGoogleが正しいと考えます。
日本国家は議会制民主主義の法治国家であり、「いや俺はその法律は認めないよ」は通じません。国民は誰もがその法の下で平等に営んでいるのですから、ルールを変えたいのであれば、『パチンコ・パチスロの期待値を積むのをやめて、票を積め』ではないでしょうか…。
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