2023年9月30日、HBC北海道放送の報道です。
22日夜、北海道函館市のパチンコ店で、20代の女性客から現金などが入った財布を盗んだとして、52歳の男が逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、住所不定、52歳の自称・無職の男です。
この男は22日午後9時40分ごろ、函館市梁川町のパチンコ店で、20代の女性客から現金約1100円や免許証などが入った財布を盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、男は、女性客が休憩スペースで居眠りしていた隙を突き、犯行に及んだとみられています。
被害に気づいた女性客は「財布が無い」と通報、男は逃走していましたが、防犯カメラの映像などから割り出され、事件発生から1週間余りの30日朝、逮捕されました。
取り調べに対し、て52歳の自称・無職の男は「盗んだのは間違いありません」などと話し、容疑を認めているということです。
警察は、男の余罪を含め、引き続き調べをすすめています。
HBC北海道放送
女性客から財布を盗むほど追い詰められていた容疑者もまた、パチンコ・パチスロ依存症の疑いが強まります。
パチンコ・パチスロにのめり込み、ギャンブル依存症となれば、仕事や生活に支障をきたすようになり、失業・失職というプロセスを踏む事例は多くあります。
それは、厚生労働省のホームページやギャンブル依存症専門医、ギャンブル依存症支援団体のサイトを閲覧すれば分かると思います。
私がギャンブル依存症回復プログラムをうける中で、知り合った人たちの多くが失業や失職を経験していました。
そして、多重債務や家庭不和、中には犯罪に手を染めてしまった人もおり、ついには自ら死を選択しようと試みた人もいたのです。
ギャンブル依存症は「孤独の病気」「否認の病気」といわれており、ひっ迫した状態に追い込まれてもなお、「自分は病気じゃない。やめようと思えばやめられる。」と病気であることを認めない傾向にあるとされています。
また、比較的孤独の人が陥りやすい病気であり、ギャンブルにのめり込んでいくうちに、さらに「誰にもその苦しみを吐き出せない」で、孤独へと向かっていくといわれています。
追い詰められた孤独なギャンブル依存症者が「ギャンブルがしたいがため」に犯罪に手を染めてしまうことは何ら不思議なことではありません。
それはギャンブル依存症対策基本法にも明記されていることであり、連日報道されるパチンコ関連事件からみても、そのことが証明されているといっても過言ではないのです。
2020年からはギャンブル依存症が公的保険適用となりましたので、パチンコ・パチスロに無関係な国民の社会保険料が負担されている以上、多くの国民がパチンコ・パチスロ問題に目を向ける必要があると考えます。
仮に、パチンコ・パチスロが国内から無くなった時に、社会保険料が軽減されるとしたら、多くの人はこの社会問題に真剣にジャッジをするのではないでしょうか。
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