2023年9月11日、HBC北海道放送の報道です。
「昨日の窃盗の犯人が再来店」パチンコ台から離れた客の隙を突き…財布などを置き引き、逮捕の42歳「お金が無くて、スロットに使おうとした」
9日午後、札幌市中央区のパチンコ店で、遊技中の男性客から現金5万円余りが入った財布などを盗んだとして、42歳の男が逮捕されました。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、住所不定の42歳の作業員の男です。
この男は9日午後1時半ごろ、札幌市中央区のパチンコ店で、遊技中の30代の男性客から、現金5万円余りが入った財布やショルダーバッグなどを盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、男は、男性客が所持品を置いたまま、席を離れた隙を突き、犯行に及んだとみられています。
警察とパチンコ店は、防犯カメラの映像で男の特徴を確認し、警戒していると、男は、翌10日の午後2時すぎに来店。
気づいた店員が「昨日の窃盗の犯人が再来店している」と通報し、逮捕に至りました。取り調べに対して42歳の作業員の男は「逮捕事実に間違いありません。お金が無くて、スロットに使おうとした」などと話し、容疑を認めているということです。
警察は、男の余罪を含め、引き続き調べをすすめています。
HBC北海道放送
誰もが一度は「犯人は必ず犯行現場に戻る…」という刑事格言を聞いたことがあると思いますが、まさにこれが当てはまる事件ですよね。
ですが、本来この格言の意味は深い意味が込められていると思いますが、この事件の容疑者が犯行現場であるパチンコ店に戻ってきたのは、パチンコ依存症であるからだと推察します。
供述で「お金が無くて、スロットに使おうとした」と犯行動機を語っていますので、ギャンブル依存症対策基本法にある「ギャンブル依存症と多重債務・貧困・犯罪は密接に関連している」という文言に照らしても、パチンコ依存症の可能性が極めて高いと言えるでしょう。
ひとたび、パチンコ・パチスロ依存症に罹患すれば、セルフコントロールは困難になり、金が尽きるまで、借金をしてまで、パチンコ・パチスロを打つようになります。
そして、どこからも金が調達できなくなった時、あらゆる手段をもってパチンコ・パチスロに向かおうと考えはじめます。
それがゆえに「病気」と認定されているのです。
パチンコ・パチスロユーザーはこういった事件を他人事のように思いがちですが、ギャンブル依存症は意志が強い人間でも罹患する可能性が十分にあるというのが専門医の見解です。
トップアスリートであった清原和博さんが薬物依存で苦しんだ(現在も闘っている)という理屈とまったく同じであり、あの強靭な精神の持ち主でさえ、苦しむのが依存症という病気なのです。
依存症相談機関のサイトなどを見れば、アルコール・薬物・ギャンブルと一つのカテゴリーとして括られていることが分かります。
この意味を十分に理解した上でギャンブルに向きあわなければ、後々大きな、とても大きな後悔をすることだけは、ギャンブル依存症当事者としてお伝えします。
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