20代の女子大生に殴る蹴るなどの暴行を加えて殺害しようとした疑いで、2022年11月14日、26歳の男が逮捕されたとの報道がありました。
ギャンブル依存症対策基本法には、「ギャンブル依存症と虐待は密接に関連している」と明記されています。
容疑者の母親がパチンコ狂いで育児放棄の中、幼少期を過ごしたとの話もあり、教育環境にも問題があった可能性があります。
パチンコ依存症は本人のみならず、家族をも巻き込む「悲惨」な病気であることが浮き彫りになった事件でもあります。
2022年11月20日の報道内容は以下のとおりです。
ワイシャツに黒いズボン、革靴を履いた男は、大阪府内の駅から20代女子大生の後ろをつけた。11月中旬の午後10時すぎ。授業のあと友人と食事を済ませ、徒歩で帰宅中の女子大生は尾行してくる男に気付かなかったという。飲酒していないから意識ははっきりしており、絶妙な間隔でつけられたようだ。
自宅マンションに着くと、エントランスの集合ポストを確認した。男は許可なく建物に侵入して距離を詰め、背後から女子大生の首に右腕を回すと、プロレス技の「チョークスリーパー」をかけるように喉を絞め上げてすごんだ。
「お前の部屋に案内しろ。殺すぞ」 そう脅して女子大生の顔などに殴る蹴るの暴行を加えて殺害しようとしたとして大阪府警捜査1課は11月14日、殺人未遂と邸宅侵入の疑いで大阪市東淀川区の会社員・森島悠希容疑者(26)を逮捕した。
女子大生は、容疑者が先にエレベーターに乗った隙をついて逃げ出し、近所のコンビニに助けを求めた。店員から警察に通報。マンションや駅頭などに設置された防犯カメラの映像をつなぐリレー捜査などでスピード逮捕にこぎつけた。
「被害女性は全治約4週間の重傷を負った。具体的には頭部と頸部の打撲、皮下血腫、前額部挫創、四肢打撲・挫創、咽喉頭粘膜下出血。無茶苦茶に殴ったり蹴ったりしており、手口は悪質極まりない」(捜査関係者)
府警捜査1課によると、森島容疑者と被害女性に面識はなかった。
警察の取り調べに対し、
「仕事や家庭の日常的なストレスがあり、発散するために1人でいた女性に暴行を加え、ケガを負わせました。私の考えの中で、殺す、殺さないの意図はありません」
などと供述し、殺意は否認している。
一方的に「殺すぞ」と首を絞めてボコボコにしておきながら、逮捕された途端に意図もへったくれもないだろう。
「抵抗する女性を振り回し、集合ポストや壁に押し付けるなど暴力を振るった上で床に引き倒し、頸椎に回し蹴りしたり、ローキックしたり、顔面を踏み付け、殴りまくっている。女性のカバンの中身が床に散らばると“3秒以内に拾わな殺すぞ”と脅し、しゃがんだところでボールを蹴るように顔面にキックを入れた。女性は顔が腫れ、精神的にもだいぶショックを受けている」
と前出の捜査関係者。女性相手に、まるでサンドバッグを殴るような凄まじい暴力だった。女子大生が逃げ出すと、最初は追いかけようとしたというから執念深い。警察はここまでひどい暴行をはたらいた目的などを調べている。
森島容疑者とはいかなる人物なのか。
自宅は新築の一戸建て住宅。複数の近隣住民によると、約5か月前に引っ越してきたばかりの3人家族という。
「同年輩とみられる奥さんと幼い男の子がいます。背が高くて少し筋肉質の痩せ型ですが、乱暴な男性には見えませんでした。ただ、毎晩のように子どもが家の中をドタドタと走り回るような音が外まで聞こえてきて、いったい何をしているのかなと不思議に思っていました」(近所の男性)
容疑者宅前では、カラスなどに食い散らかされたゴミ袋がたびたび目撃されており、住民からは「ゴミが散らかっている家」と呼ばれていた。
「各家庭が自宅前にゴミ袋を出して収集を待つんですが、あのお宅はカラスよけのネットなどをかけないで出すから狙われ、奥さんがよく掃除していました」(別の住民)
同府吹田市の出身。複数の知人によると、3人姉弟の真ん中で、小学生のころ両親が離婚。母親が子どもを引き取り集合住宅で暮らしていた。
一家はある意味有名だった。
「母親がパチンコ好きで朝から打ちに行くため育児放棄に近い状態にみえました。子どもは3人ともガリガリにやせ細り、毎月の給食費も払えない。無神経な先生がみんなの前で悠希くんに“給食費持ってきたか?”と聞くから未納がクラスメートにバレて、“おまえ、給食費払ってないんやから給食くうなや”と責められる可哀想な場面もあったようです」(知人女性)
少年期を知る別の女性はこんなエピソードを明かす。
「自宅はゴミ屋敷。ある夏休み、テーブルの上に千円札が1枚置かれていて、3人きょうだいはそれで3食をまかなうらしいんです。1人1食あたり100円ちょっとじゃ、お菓子ぐらいしか食べられないじゃないですか」
おとなしい性格だったが、中学時代にワルに憧れる雰囲気に。突然、「俺いまから闘いに行くで」と他校に乗り込み、ケンカに負けて帰ってきたこともあった。
「不良グループの仲間には入れてもらえなかったし、そもそもケンカは弱い。周囲は“やられるだけやからやめとき”と止めたのに聞かなかった」(中学の同級生)
同情すべき生育環境も、いつまでも言い訳にはできない。いい大人になって自立生活を営み始めてからも問題行動は続いた。
実家周辺によると、母親に金を無心しに来て「カネ、カネ、カネ、カネ……」と玄関ドアを開けるまで蹴り続けたり、些細なきっかけで暴虐ぶりをみせたことも。
「数年前、駅のホームでおじさんと肩がぶつかり、顔がわからなくなるまでボコボコにする事件を起こしています。ちょうど奥さんが妊娠中で、父親になる直前に何をやっているんだか。一度キレたら手がつけられなくなるみたいです」(前出の知人女性)
別の同級生は、「昔からイキりたがる傾向はあったが、成人してからもその雰囲気は変わらなかった」と振り返り、事件に驚く。
変わらないどころかむしろひどくなっている。暴力を向ける先は、中年男性や女性と体力差で上回りそうな相手ばかり。やり返されそうな相手は避けるようになったのか。
警察は余罪についても調べるという。
週刊女性prime
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