止められないパチンコで仕事にも影響【ギャンブル依存症体験記 第9話】

https://ganbulingaddiction.com/2021/07/15/story9/依存症体験記

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都内某所のパチンコ屋に入った私と友人は、
スロットコーナーとパチンココーナーをざっと見た後、
スロットの4号機吉宗に座りました。

台に座り、スロットに向き合っていると、いつもの様に嫌なことを忘れさせてくれました。
そして、仕事中に打つスロットは、いつもと違い、
頭からスーっと血が引くような感覚で、何とも言えない高揚感があるものでした。

その日は、二人ともその4号機吉宗で、数万円の勝ちをおさめたと記憶してます。

夕方になり、会社に戻ると、「仕事中に遊んでしまった…」という、
何とも言えない罪悪感と「自分を裏切ってしまった」という、
嫌悪感に苛まれました。

また、「もし、会社の人間に見られていたらどうしょう…」という、不安な気持ちや、
「帰社する姿で仕事していなかったことを見抜かれるのではないか?」
という気持ちもありました。

しかし、会社の人間は、私がサボっていたことは知る由もないわけで、
いつもどおりの何気ない会話をかわすと事務作業をして、
その日は何事もなかったように、職場を出ました。


不思議と帰りには罪悪感はなくなっていて
むしろ、緊張感がなくなり、変にリラックスした、
ある意味で社会の魑魅魍魎に溶け込んだ安堵感みたいなものを感じていました。

それからは、「たまにはいいか」「友人からの誘いだから」
と言い訳と自分への嘘をついて、
時々、友人と外で会っては、パチンコ屋に繰り出すことが続きました。

もちろん、プロやパチンコ・スロットで生活している人のように、
設定狙い、天井狙い、ゾーン狙い、など知らない無知な訳であり、
パチンコの釘の読みなど到底出来ないので、二人で負けてばかりいました。

昼間と仕事終わりにパチンコ・スロットを打つようになり、
負け額のスピードだけがアップしていったという感じです。

そんな中でも少しは学習能力はあり、
この当時、朝イチ台に設定示唆を表すプレートが刺さる存在をすることを知り、
それを狙うようにはなりました。

例えば、初代のスロット「北斗の拳」では、
設定6の台の上にはレインボーのプレートが刺さっているなどです。

それを知ってからは、朝9:30に間に合うように店に並び抽選を受けるようになりました。
朝、出勤したら、物凄い勢いで外出の準備をして、早々に会社を出るわけです。

今思えば、会社の人間は違和感を感じていたと思います。
朝からあんな勢いで仕事をして外出するのは、
結果を出しているトップビジネスパーソンだけです。

その狙いは当たる事もあり、抽選で1番や2番を引けば、
スロットの設定5や設定6という出玉率が高い台を取ることもできました。
朝から帰社するまでの間で、1万枚を出して換金20万円を手に入れたこともありました。

しかし、勝率はよくて20%程度
5回に1回くらいしか勝てない事が続きました。
今でも忘れる事ができない、最悪の1週間があり、
その時は、都内の某店でスロット初代北斗の拳を打ち込んでしまい、
1週間で50万負けという過去最悪の1週間を経験しました。

そんな繰り返しの日々の影響で、
某消費者金融での借金は100万に達しようとしていました。
つまり、銀行2社から100万と消費者金融からの100万で、
合計で200万の借金になろうとしていたのです。

この頃になると、人間関係と借金とギャンブルの事で仕事も煩雑となり、
鏡で見る自分の人相も変わってきたように思えました。

常に頭の中心にあるのは、借金でした。
いつの間にか、職場での悩みはギャンブルでの借金の悩みに変わっていったのです。

それでも止められないパチンコ・スロット。
借金をする術がなくなっても、
どうしてもパチンコ・スロットが打ちたくなっていました。

そして、悪知恵がついていた私は、次なる手を打つことを考えついてしまったのです…。

依存症体験記
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