2023年11月23日、読売新聞オンラインの報道です。
福岡市消防局は22日、職員が食費として積み立てていた口座から総額54万7000円を着服したとして、同局の消防士の男性係員(23)を停職6か月の懲戒処分とした。男性係員は同日付で依願退職した。
発表によると、男性係員は今年5~10月、職員が勤務中の食費として積み立てていた銀行口座から、13回にわたって現金を引き出した。居酒屋での飲食やパチンコに使ったという。
男性係員は昨年11月から食費の管理を担当し、通帳や印鑑を所持。別の職員が精算作業をしていた際に発覚し、全額を返済した。同局の聞き取りに「後で返せばいいと思っていた」と話しているという。
読売新聞オンライン
普通に生活をしていれば、居酒屋の飲食代のために横領をすることなど到底考えられないことです。
やはり、ここにもギャンブル依存症が見え隠れすると思われます。
出来心や魔が差すという言葉がありますが、そういった言葉を使う場合、「たった一度の過ち」というような局面で使うことがしっくりくるのではないでしょうか。
元男性係員の場合、13回にも渡って横領を繰り返していることから、常習性があり、「後で返せばいいと思っていた」という供述のように、借りている感覚があるわけです。
つまり、そこから読み取れるのは、元男性職員は借りるほど経済的にひっ迫していた可能性が考えられるといえます。
では、なぜ経済的ひっ迫に陥ってしまったか。
それが、供述にもある「パチンコ」が原因ではないかと推察するものです。
過去の横領事件などでも、パチンコにのめり込み、多重債務や貧困に陥って横領事件が多々散見されます。
過去の事例からみても、元男性職員はパチンコ・パチスロ依存症に罹患している可能性が高いと思われます。
今回の事件は、職場を退職し全額を返済していることから、刑事罰に課せられる可能性は低いと思われますが、仮に元男性職員が犯罪に及んでしまった根本原因が、パチンコにのめり込んだことによる借金などであった場合、これから社会復帰し再起を望むのであれば、一度、専門医や回復施設などで、ギャンブル依存症診断テストを受けることをおすすめします。
ギャンブル依存症は「否認の病気」とよばれるくらいですから、当事者が自覚するまでに時間がかかるケースが多いというのは、専門医の見解です。
この病気には真摯に向き合わなければ、きっと同じ過ちを繰り返すことになるでしょう。
そこには人の助けが必ず必要です。
まだ、若い年齢でやり直せるチャンスが大いにあるのですから、地域自治台のギャンブル依存症相談機関へアクセスすることから始めてもらいたいと願っています。
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