動画で観る 氷室京介名曲10選【YouTube】

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2016年、多くのファンに惜しまれつつも現役を引退した氷室京介。

言わずと知れた、伝説のバンド・BOØWYのボーカルとして1982年にメジャーデビュー。氷室京介、布袋寅泰、松井恒松、高橋まことで構成されたBOØWYは僅か6年のバンド活動で日本音楽界の頂点に達し、バンド結成当初から「日本一になったら解散する」宣言していた通り、シングル「Marionette」でオリコンチャート1位を獲得すると、1986年の渋谷公会堂でのライブで解散宣言を発表し、翌年の東京ドームでのLAST GIGSでBOØWYの活動は終了した。

氷室京介はBOØWYを解散した1988年のその年にソロデビューを果たし、2016年の引退まで28年間、熱狂的なファンの支持を受けながら音楽界の第一線で活躍し続けた。

28年間でシングルを30枚、アルバム12枚の作品をリリースしている。ベストアルバムやコラボシングルを合わせれば、実に50枚以上もの作品を世に送り出し、HIMUROファンを魅了し続けた。氷室ファンにとって、氷室京介はKYOSUKE HIMUROというローマ字読みの認識が根強い。氷室自身もシングルやアルバム、ライブでのグッズなどに名を打つ時も、氷室京介よりもKYOSUKE HIMUROを多用した。これは、氷室自身が1997年にアメリカのロサンゼルスに移住したことによって、新たなステージに移行した現象と推察することが出来る。

BOØWYのデビュー初期は意外にテレビ番組などにも出演していたが、当時の他のバンドやミュージシャンの露出度に比べると、その数は極めて少ない。ソロになってからも、テレビ出演したのは、ダウンタウンが司会をしていた「HEY!HEY!HEY!」とフジテレビの「僕らの音楽」くらいである。氷室自身、HEY!HEY!HEY!に出演した際には「話すのは苦手なので、出来れば避けて通りたい」と音楽活動以外で自分を表現しファンを楽しませることが苦手であると、積極的にTV番組などに出演しない理由を語っている。

しかしながら、2011年の東日本大震災の際には私財で10億円を震災復興募金に寄付をし、その後、日本テレビから復興ソングの製作依頼を受けると、快くそれを承諾し、しばらくの間ニュースZEROでもその歌声を聴く事が出来た。ニュースZEROの特集では氷室京介を度々取り上げ、インタビュー形式で出演することもあった。後のライブでは、その経緯について、「無骨な自分自身で積極手にプロモーションをしない自分にニュースZEROの担当者が熱く依頼をしれくれて…そんな自分で良ければと引き受けた」と語っている。

そんな氷室が引退した理由は彼の耳の不調にあった。KYOSUKE HIMUROがライブパフォーマンスをする際の仕草で左耳を指で押さえるのは、ファンなら誰もが知るところであるが、それが耳の不調からくるものであった事はファンにとっても後々、知る事である。7年前から耳の調子は良くなく、時々、聴こえない音があることに悩まされてきた氷室は、それが悪化しある音程が完全に聴こえなくなる症状になると、それがアメリカでは音痴という表現になる事を知り、これ以上、ファンの前でパフォーマンスをする事は出来ないと決断し引退を表明した。その経緯も引退を宣言するライブで赤裸々に語られている。

そして、2016年4月にBOØWY時代も含めた初のオールキャリア・ベストアルバム『L’EPILOGUE』発売。
4月23、24日「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」京セラドーム大阪。
4月29日「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」ナゴヤドーム。
5月14日「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」福岡ヤフオクドーム
5月21、22、23日「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」東京ドームをもって、KYOSUKE HIMUROは引退をした。

最後のライブでは布袋寅泰、松井恒松、高橋まことによるBOØWY再結成が期待されたが、それは実現される事はなかった。これは、一部のメディアで報じられてきたBOØWY解散理由が氷室京介と布袋寅泰の不仲であるという、誤った理由ではなく、BOØWYというメンバーが再結成することは美学に反するという信念が最も適当なのではないだろうか。それは、布袋寅泰がダウンタウンのHEY!HEY!HEY!に出演した際、「氷室京介は自分にとって絶対的な存在」と話している事から、二人の不仲という事は間違いなくあり得ないからだ。

昨年の2020年に還暦を迎えた氷室京介であるが、2016年の引退時点で54歳の氷室のその容姿やライブパフォーマンスはその年齢とは思わせない程、スマートでそして力強かった。あれだけのライブツアーをこなし、ステージ上では妥協無く動き歌う氷室は、恐らく普段の生活から自分を律し、彼がTV番組で表現した言葉の通り、責任感というものを意識して生き抜いてきた証だと思えてならない。

今年、責任感を表現する氷室がメディアを通じ「復帰」を言葉にした。そして、4年の歳月を経てファンにとって待ちわびた朗報ともなった。2020年、ソロデビューシングル「ANGEL」から2016年のベストアルバム『L’EPILOGUE』までの全作品の音楽配信サブスクリプションサービスを解禁したのだ。

また、ニューアルバムへの楽曲を制作していることも発表された。奇しくも、2011年の東日本大震災から10年、2020年からの新型コロナ感染症拡大という時期に重なり、氷室京介から熱狂的なKYOSUKE HIMUROファンに励ましを送るかのような、タイミングになった事は決して偶然ではないと思える。

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